2010年11月4日木曜日

抵抗値を変化させた場合の解析はTINA ver.7が便利 (2)可変パラメーターが二箇所ある場合

12AU7という電圧増幅管の回路図ですが

Rpを10kΩから1MΩまで
少しずつ変化させた場合

プレート電圧がどのように変化するのかを

テストしてみました。










Rp 10k  というプレート抵抗ですが Rp 10k * と表示されていますね。

「*」 がついているのは コントロールオブジェクト(パラメーター可変) であるという印です。

具体的な方法は、メニューから

解析>コントロールオブジェクトの選択で、Rpを指定し

可変させる範囲を指定します。





そして、メニューから 

解析>DC解析>DC伝達特性で、

解析を実行します。







解析結果がグラフで表示されます。

横軸がプレート抵抗

縦軸がプレート電圧です。













カーソルボタンを押してカーソルを出して

プレート電圧が150Vとなる

プレート抵抗の値は75KΩであると

わかります。








しかし、このデータは あくまでも カソード抵抗が3.3KΩの場合ですので、

カソード抵抗がもし2.2Kだったり6.8Kだったりによってグラフの曲線は変わってきます。

ちなみにカソード抵抗Rkが 6.8Kの場合曲線がどうなるのかみてみます。



カソード抵抗Rkが 6.8Kの場合

プレート電圧が150Vとなる

プレート抵抗の値は125KΩ

のようです。








カソード抵抗を変化させてグラフを描き直すのではなく

ひとつのグラフで複数のカソード抵抗の曲線を同時に表示させることもできます。

メニューから

解析>コントロールオブジェクトの選択で、Rkを指定し

可変させる範囲を指定します。






最小値 3.3k

最大値 6.8k

グラフの線の個数は2個 なので

それを指定します














そして、メニューから 

解析>DC解析>DC伝達特性で、

解析を実行します。



できました



緑がRk=3.3kΩ

黄がRk=6.8kΩ





それぞれの場合の


Rpに対するEp曲線です。





どちらにしても、 Rp(プレート抵抗)を増やすとプレートの電位が下がることがわかります。

カソード抵抗を減らすと、プレートの電位の下がる度合いが激しくなります。






緑がRk=500Ω

黄がRk=6.8kΩ





それぞれの場合の


Rpに対するEp曲線です。



カソード抵抗を500Ωと極端に小さくした場合は緑の曲線のように、

プレートの電位の下がる度合いがものすごく激しくて、コレクタ抵抗をかなり小さくしないと

コレクタ電圧が十分に確保できない状況になるようです。



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