2010年10月11日月曜日

中波~短波 ループアンテナとFET高周波増幅回路 

このところ、対角線の長さ120CMの大きな四角いループアンテナを

作ったので、これを使って短波が聴こえないものかと、あれこれ

いじっておりましたが、ストレート方式では、なかなか性能的に

満足のいくものは見いだせませんでした。  (まあ 当然ですが)

しかし、いろいろやっている中で、 発見したことも多く

勉強になりました。

ループアンテナは、120CMの棒を十字架のように2本交差させ

外側から時計回りに1CM間隔で だんだん内側に移動させながら

14回巻きました。  外側ほど一辺の長さが長いのですが

ゲインの見込まれる外側を生かしすため、タップを取ったところと

一番内側はショートする仕掛けにしました。(下の図のように GND ラインは

分岐し、一方は最も内側、片方はタップにつなげる仕組みです)

タップは14本のほとんどすべてに設け、選んだところにつなげます。

当然といえば当然ですがタップを外側にするほど巻き数は、少ないことになります。

たとえば

外側から3番目に繋げば、巻き数は3回巻きと似たような結果になると勝手に推理しました。



実験の結果はこうです。

タップをつながない(14回巻き) 分離の悪さは別として、ガンガン鳴らしたいゲルマラジオ向き

タップを外から1-2回目につなぐーーーー 700KHzとか中波の低い周波数がよく受かる

 
タップを外から3-4回目につなぐーーーー 1300KHzとか中波の高い周波数がよく受かる

タップを内側から4-1回目につなぐーーー中波が受かりにくくなって代わりに短波に同調しやすくなる



高周波増幅のFETのゲートにつながる抵抗の値は20K のVRを利用していろいろやってみました

また、低周波増幅のVRも使って この両者のVRをうまく調整することで

高周波ゲインと低周波ゲインをうまくコントロールすることで

目的の放送局をうまく 歪まず 分離良く ある程度調整できました。

しかも ループアンテナを回して、アンテナの指向性を利用して局の差別化を図ることができました。

しかし、中波ではなんとかなりましたが、短波の場合、タップをどこにつないでも

バンド中の局がいっぺんに聞こえてしまう感じでした。しかし短波でもアンテナの指向性は

発揮出来ていました。

実験は可変電圧電源で行ない、2-30Vで行ないましたが

低周波増幅部は9Vで設計したので9Vで主に行ないました。

分離 選択度の観点から

「科学的な分離の良さ」というもののほかに

「分離が良いと錯覚させる要素」というものがあるのではないかと思いました。

一口で言えば、2局が混信しているとします。 A と B が

受信の目的がAだとします。

Aが歌謡曲か演歌かをやっているときは、少々Bが物理的に混信していても

歌の伸びている音圧はBが ゆっくり話していれば聞こえにくくなります。

スピーカーならなおさらです。

そのスピーカーをマイクで収録してYOU TUBEで流したとします

それをYOU TUBEで聞けば選択度が非常に良いと錯覚するかもしれません。

しかしクリスタルイヤホンで聞いたらどうでしょうか、 少しの混信でも

「選択度が悪くて

使いものにならない」


 ということになるはずです。



しかしストレート方式のラジオは僕のような素人が高周波増幅と低周波増幅の基本を知るには

手っ取り早い学習教材になり得るのではないでしょうか。






おわり

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